一緒に眠る、ということ

 

 

目が合ったのは ほんの一瞬でしょうか

 

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photo by YUKI YOSHIKAWA

 

全くの初対面なのに
きっと同じことを考えている
そんな気がしてならなかったのです

 

次の瞬間には

付かず離れずの距離を保って
同じそのドアをくぐっていました

 

その先は 会話をすることも
ふたたび目が合うこともなく

 

ただ静かに
目的地に向かうだけの時間が過ぎていきました

 

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少し溜まっていた疲れのせいか
気付いたら眠っていたようで

 

幾分すっきりとした頭とは裏腹に
急激な不安が湧き上がります

 

ここは、一体どこなのだろう

 

窓の外は見覚えのある景色で
わたしは慌てて立ち上がると

鞄を抱きかかえたまま

また同じドアへと向かいます

 

まだぐっすりと眠っている
その人をひとり、残して

 

一度だけ振り返りましたが
起きる気配もありません

 

「ごめんね。でもあなたを起こす勇気なんて…」

 

そう自分に言い聞かせて歩き出した足取りは
いつもより随分と速いものでした

 

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 photo by YUKI YOSHIKAWA

 

 




銀座から乗った

向かいの席のお兄さん…
終点で電車降りたかなぁ(´^p^`)

 

 

※地下鉄丸ノ内線でのお話です

 

【補足】
丸ノ内線は終点駅で5~10分停車後
すぐに折り返し運転をしますので
車掌さんが起こしに来ないんですよ(^^;

 

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